スティーブ・ジョブスによってデザイン作業の変わった20年前 [デザイン制作]

私のデジタルでのデザイン作業元年は20年前になります。まだまだ、アナログのノンビリした時代でした。
きっかけは、20歳のデザイナー駆け出しの青年が、驚かせてくれた事でした。明日までにロゴマークのデザイン案を10点必要になり、ラフからトレスしなければならない徹夜作業でした。私はロッドリング(版下に使用していたドイツ製のペン)で9点担当し、彼にどうせ仕上げも汚いだろうし、時間的に出来ないと思い1点たのみました。徹夜明けの朝、彼は頼んだ1点とそのバリエーション数点を修正も無い、きれいな線で持って来たのです。今なら当たり前のことですが、当時は修正をホワイトのポスターカラーで修正したり、手書きですから完璧な曲線はなかなか描けませんでした。これはものすごい驚きとなんでこんな事ができるのか理解できないショックでした。
それがマッキントッシユⅡCiとの出会いでした。
仕上がりと作業のすばらしさにプリンターなどの周辺機器こみで、総額250万ほどのローンを組み、果たしてものになるのかという不安のまま、Macな人生をスタートしたわけです。
当時はウインドウズはまだの時代で、マウスでの直感的な動作に驚いたものです。ただ、正直にいって私を含めた数少ないMacユーザーのデザイナーはこれで何ができるのかまだまだ理解できていない状態でした。事務所にオブジェ的に置いてあるだけの事務所もありました。使いこなせない訳です。
カラー出力も1ページ1枚で数千円! フォントも搭載2書体以外はフォントワークスからロダンなどが出始めた頃です。まだフォントの完成度もよくありませんでした。写植の書体のすばらしさを知っている、プロのデザイナーには何とも我慢できないレベルでした。その他今の環境から考えると、当時のMacは子供向けのおもちゃでした。ただ、それをいかに使うかという楽しみは手探りではあってもワクワクしたものです。Mac本体もいじる部分がたくさんあって、秋葉原でのボードさがしなどカスタマイズも楽しみでした。
ネット環境もパソコン通信が始まった程度だったように思います。
(そのうち続く)
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